Googleから発売された「Google Home」以降、AI(人工知能)を搭載したスピーカーとして、現代の家庭での存在感を示しつつあるスマートスピーカー。
スマートスピーカーでは、スピーカーに話しかけるだけで、あらゆる調べ物が出来たり、買い物が出来たり、家の中の家電までも操作出来たりします。もちろん、「スピーカー」というぐらいですから、音楽鑑賞も出来ます。
現在では、「画面を持たないコミュニケーションデバイス」としても人気となっているスマートスピーカーですが、この記事では、日本で発売されているスマートスピーカーの特徴・性能をまとめ、徹底比較して紹介しております。
これからスマートスピーカーの購入を考えている方の参考になれば幸いです。
目次
“OK,Google”でお馴染みになった「Google Home」
Google HomeはGoogleが開発したスマートスピーカーです。
もともと、Androidスマートフォンに搭載していた「Googleアシスタント」を搭載し、「OK Google」または「ねぇ Google」と話しかけてから、知りたいことややってほしいことを話しかけます。
- 天気や乗換検索など簡単な検索が出来る
- アラーム設定ができる
- ニュースを聞くことが出来る
- スケジュールの確認が出来る(要Googleアカウント連携)
- 音楽の再生が出来る
- ラジオの再生が出来る
- 家電の設定やONOFFなどの変更(対応機器のみ)
- スピーカー自体の性能としてはやや劣る
- 起動確認の視認性が低い
- AC電源での供給が常に必要、携行性がない
Google Homeのメリット・デメリット
一番のメリットといえば、Googleアカウントや他Google製品との連携が出来ること。
GooglePlay Musicに楽曲を保存しておけば、自分が保有している楽曲をGoogle Homeで聴けるので、いつでもお気に入りの楽曲を聞くことが出来ます。
また、Chrome Castとの連携を行うことでテレビを起動してくれたりもします。
お店のように、なにかしら音楽を流しておきたい、という人にとっては、Spotifyと連携して、Google Home自体がストリーミング再生を行いますし、人の会話があったほうがいい、という人にとっては、Radikoと連携して、AM/FMのラジオの再生が出来ます。
残念ながら、スピーカーとして音質性能はあまり高くないものの、リビングなどでBGMとして流しておく分には問題ないレベルです。
AC電源での供給が常に必要になるため、コンセントが届かないところでは使うことが出来ませんし、移動させるにしてもいちいちコンセントから外さないといけません。
リビングなど、家の中で人がよく行動する場所に据え置きで使うのが良いと思われます。
Google Homeの金額と廉価版
ちなみにGoogle Homeには廉価版として「Google Home Mini」が発売されています。
Google Home MiniはGoogle Homeに比べ、カラーバリエーションが豊富(Homeは1色、Miniは3色)ですが、音質はGoogle Homeの方が良いので、音質を気にされる方であれば、Google Homeの方が良いかもしれません。
- Google Home(通常版):¥15,120-(税込)
- Google Home Mini(廉価版):¥6,480-(税込)
※Googleストアや家電量販店などで購入可
アレクサに話しかけて使う「Amazon Echo」
続いてAmazonから発売されているAmazon Echo。
Amazon Echoで出来ることとしては、Google Homeと大きくは変わりません。
しかし、Amazon EchoにはGoogle Homeにはない、独自の機能があるのです。
- 天気や乗換検索など簡単な検索が出来る
- アラーム設定ができる
- ニュースを聞くことが出来る
- 音楽の再生が出来る(要Amazon Music、PrimeMusicアカウント)
- ラジオの再生が出来る
- 家電の設定やONOFFなどの変更(対応機器のみ)
- Amazonで買い物が出来る(要Amazonアカウント)
- Kindleを読み上げてくれる
- ピカチュウと会話できる
- 音声認識力がやや低い
- 音質にやや物足りなさがある
- Amazon Musicのプレイリストの同期が出来ない
Amazon Echoのメリットデメリット
Amazon Echoの一番のメリットは、Amazonで買い物が出来ること。
ちょっと日用品がほしいときなど、Amazon Echoに一声かけるだけで買えるのは便利ですよね。
最新の商品では、Amazon Echoにディスプレイを搭載した商品も登場しており、実際に購入しようとしている商品をディスプレイで確認することが出来るようになりました。
これまでは実際に音声で注文した商品が、希望している商品であるか不安になることもありましたが、ディスプレイが付いたことで、その不安も解消されました。
また、Amazon Echoは拡張性が高く、「スキル」という機能を使えば、様々なアプリを起動させることが出来たり、家電の設定も、複数動作をひとまとめにして、一声で操作できるのもメリットです。
とはいえ、Googleのように昔から音声認識機能を搭載したデバイスを発売していなかったことや、メーカーとしては、まだまだ後発的なところもあるため、音声認識力やスピーカーとしての音質にはやや物足りなさもあり、人によってはストレスに感じる部分もあるようです。
Amazon Echoの価格と廉価版
Amazon Echoにも廉価版が発売されていますが、廉価版にはそうしたストレスを感じる部分が多く出る可能性もあるため、多少目をつぶる必要もありそうです。
- Amazon Echo Plus(ハイスペック版):¥17,980-(税込)
- Amazon Echo(通常版):¥11,980-(税込)
- Amazon Echo Dot(廉価版):¥5,980-(税込)
- Amazon Echo Spot(ディスプレイ付):¥14,980-(税込)
主にAmazonで購入可能。
音声でSNSが出来る!「Clova Friends」
今や、日本で最も日常的に使われているSNSアプリと言っても過言ではないLINEから発売されている「Friends」シリーズの最新作「Clova Friends」。
「LINE」との連携することによって、他のスマートスピーカーにはない、音声で他人とのコミュニケーションが取れることが話題となっています。
- 天気や乗換検索など簡単な検索が出来る
- アラーム設定ができる
- ニュースを聞くことが出来る
- 音楽の再生が出来る(要LINE MUSIC)
- ラジオの再生が出来る
- 家電の設定やONOFFなどの変更(対応機器のみ)
- LINE通話が出来る
- LINEのメッセージを送信できる
- LINEで受信したメッセージを読み上げてくれる
- AC電源から外しても内蔵バッテリーで持ち運べる
- 反応が悪い
- 他の製品やアプリとの連携にあまり対応できていない
- 後発のAIアシスタントであるため、まだまだ発展途上
Clova Friendsのメリット・デメリット
この製品の一番のメリットは「LINE」が使えるということ。
メッセージの送受信が音声で出来るのはメリットですよね。
なかなか手が離せない時や、スマホを開くほどでもない返事を送りたいときなど、音声で送ることが出来るのはメリットです。
受信も同様で、わざわざスマホを開かなくてもメッセージを確認できるのは便利。ただメッセージの読み上げは1回だけなので、要注意。
LINE通話も出来ることから、対人とのコミュニケーションデバイスとしては、他の製品にはない強みです。
また、内蔵バッテリーを搭載しているため、ネット環境がある場所であれば、どこへでも持ち運びが出来るのは強いです。
ただ、AIの機能自体はまだまだ発展途上と言わざるを得ない部分もあり、なかなか反応しなかったり、聞き取ってくれなかったりと、ストレスを感じる部分も。
またLINEキャラを使用した外見であるため、好みが分かれそうではあります。
家の中では、ひっそりと佇む、というよりそれなりの存在感を示すと思います。
Clova Friendsの金額と廉価版
Clova Friendsにも廉価版が発売されていて、機能としては、メイン機種とそこまで遜色ないようです。
メイン機種の存在感がかなり大きいので、存在感を少しでも抑えたい人はサイズが小さい廉価版も検討してもいいかもしれません。
- LINE Clova Friends(通常版):¥8,300-~(税込)
- LINE Clova Friends Mini(廉価版):¥5,480-(税込)
LINE公式ページや家電量販店などで購入可。
他にもまだある!スピーカーメーカーから発売されているスマートスピーカー達
基本的に上記の3つが現在日本で発売されているスマートスピーカーのメインになる商品です。
しかし、実はスピーカーを制作しているメーカーからもスマートスピーカーは発売されています。
SONY LF-S50G
360度サウンドに生活防水対応、ジェスチャー機能も搭載しているスマートスピーカー。
価格…¥19,999-~(家電量販店などで購入可)
ONKYO P3 VC-PX30
ウーハー搭載、高音質再生に特化したスマートスピーカー。
価格…¥19,760-~(家電量販店などで購入可)
JBL LINK 300
パワフルサウンドとIPX7の防水対応している スマートスピーカー。
価格…¥24,183-~(家電量販店などで購入可)
ANKER Zolo SonicG Z6010N11
最新のオーディオプロセッサー搭載、広範囲の音声処理に対応のスマートスピーカー。
価格…¥8,980-~(家電量販店などで購入可)
パナソニック SC-GA10-K
力強いサウンドで高音質なサウンドが楽しめるスマートスピーカー。
価格…¥25,749-~(家電量販店などで購入可)
harman/kardon Allure
デザイン性のあるスケルトンボディと迫力のサウンドが特徴のスマートスピーカー。
価格…¥24,180-~(家電量販店などで購入可)
やはりスピーカーとしての性能を保ちつつ、スマートスピーカーとしての音声機能を持ち合わせている製品が多いようです。
スピーカーとしての機能をメインにおいているため、値段もやや高め。
あくまでもスピーカーとしての使用がほとんどで、スマートスピーカーとしての機能はおまけ程度に考えたほうがよいかもしれません。
日本での発売間近!Appleから発売予定「Home Pod」
身近なAIとして思い浮かぶのはやはり「Siri」。
iPhoneに搭載され、使用しているユーザーも多いですが、Appleからその「Siri」を搭載したスマートスピーカーが発売される予定です。
家の中で音楽を楽しむことを重視した設計になっているようで、「Siri」を使っていろんなことが出来る!というより、あくまでもスピーカーとして考えたほうがよさそうです。
結局、何を重視するかで選び方が変わる!
ここまでそれぞれの製品の特徴を紹介してきましたが、
- 買う人の目的
- スマートスピーカーを使って何をしたいか
によって選び方が変わってくると思います。
- スマートスピーカーを使ってみたい、まずは手始めに…という方は安定した機能を持つ『Google Home』
- スマートスピーカーを使っていろんなことがしてみたい!という方は『Amazon Echo』
- 対人とのコミュニケーションをしたい!という方は『Clova Friends』
- スピーカーが欲しい!ついでにスマートスピーカーも…程度で良ければ『スピーカーメーカーの商品』
以上のようになると思います。
まとめ
Google、Amazon、Clova(LINE)にはそれぞれメイン機種に加え、廉価版も合わせて発売されているため、ご予算に合わせて購入できるところもメリットがあると思います。
ぜひ、目的にあったスマートスピーカーを購入して、快適なAI生活を体感してみてはいかがでしょうか。